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アゴタ・クリストフ

12月31日(木)   「悪童日記」

agota1.jpg<戦争が激しさを増し、双子の「ぼくら」は、小さな町に住むおばあちゃんのもとへ疎開した。その日から、ぼくらの過酷な日々が始まった。人間の醜さや哀しさ、世の不条理―非情な現実を目にするたびに、ぼくらはそれを克明に日記にしるす。戦争が暗い影を落とすなか、ぼくらはしたたかに生き抜いていく。人間の真実をえぐる圧倒的筆力で読書界に感動の嵐を巻き起こした、ハンガリー生まれの女性亡命作家の衝撃の処女作。>(裏表紙から)

 >戦争が暗い影を落とすなか、ぼくらはしたたかに生き抜いていく。
場所は作者の生まれ育ったハンガリーの田舎町。戦争の真っただ中で、ある母親が双生児の息子を自分の母親の家に疎開させる。(この祖母は近隣から<魔女>と呼ばれる変わり者?!)双子の兄弟は秘密のノートブックに、日々の体験をタイトルをつけて「作文」として書き続けていく。父親は戦争へ、残された年寄りと子供の生活はどんなものだったのか。自ら体験した作者は、多少の誇張とともに、限られた世界で必死に生きていく姿が力強く語れれます。凄い本に出会ってしまった。
   
1月1日(金)   「ふたりの証拠」

agota2.jpg<戦争は終わった。過酷な時代を生き延びた双子の兄弟の一人は国境を越えて向こうの国へ。一人はおばあちゃんの家が ある故国に留まり、別れた兄弟のために手記を書き続ける。厳しい新体制が支配する国で、彼がなにを求め、どう生きたかを伝えるために―強烈な印象を残した『悪童日記』の待望の続篇。主人公と彼を取り巻く多彩な人物の物語を通して、愛と絶望の深さをどこまでも透明に描いて全世界の共感を呼んだ話題作。>(裏表紙から)

  続編というからには、双子のその後が展開されるはず。双子の一人(クラウス=作者)は国境を越えて行く(本意でない亡命をしたのは21歳の時)。残された一人(リュカ)は別れた兄弟のために手記を書き続ける。作者が直接経験できなかった祖国で生きた人物を通して語られる。だからこそ、クラウスは最後に登場するしかないのかとも感じる。主人公も年頃の時期を生きていくため、多彩な人間関係とともに愛と絶望も語られます。

 1月4日(月)   「第三の嘘」

agota3.jpg<ベルリンの壁の崩壊後、初めて二人は再会した…。絶賛をあびた前二作の感動さめやらぬなか、時は流れ、三たび爆弾が仕掛けられた。日本翻訳大賞新人賞に輝く『悪童日記』三部作、ついに完結。>(裏表紙から)
戦後数十年たって、祖国を訪れたクラウス(=作者)は、別れた兄弟(リュカ)の消息を求めます。言い換えれば、戦後の祖国がどうであったのかを含めていろいろな地を訪ね真実を求めて探します。<三部作の完結>であるはずなのにしっくりこない。

 2月3日(水)   「昨日」

kinou.jpg本書はパリでも二カ月前に上梓されたばかりの、待望の長篇第四作。実に四年ぶりの書き下ろし小説となるが、『悪童日記』三部作とはまた違った独自のスタイルで、自らの亡命体験をもとにした「不可能な愛の物語」を描いている。(データベースより)
 作者の亡命体験が実際に語られる!? それにしても主人公のトビアスは、リュカの外国での生活が語られると思いきや、そうでもない。4作品とも作中人物こそ関連はないとはいえ、作者の各視点で捉えると繋がるのかと思います。

この記事へのコメント

つながりは・・・ - やまさん - 2010年02月08日 21:47:33

 これらの作品は作者の亡命体験を、双子のなったり、同年代の男性になったりして書き続けたもの。その時々の立場で名前も変えるのも当然なのかも。
 「昨日」の映画化作が「風の痛み」とは知らずに観てました。
<苦悩を募らせながらも許されぬ恋に突き進む姿を詩情豊かに綴る>
映画も再建すべきか迷ってます。

 もうすぐ読み終える「昼が夜に負うもの」(ヤスミナ・カドラ著)は、歴史の闇に埋もれるアルジェリア戦争を背景にした、少年の成長と愛を描いた作品ですが、作者も大好きな映画『アルジェの戦い』(1966年)も観たくなりました。
 
 本と映画の関係、最近は<音楽から映画へ>も考えてます。
「プラトーン」を借りてきました。

 

それぞれ驚きの・・ - 瞳 - 2010年02月01日 18:42:12

やまさん、こんばんは。
「悪童日記」の衝撃から醒めやらぬままに続編を読みましたが、「ふたりの証拠」では、てっきりそれぞれのそれからの生活が描かれると思ったら違っていて・・。
そして「第三の嘘」では、ますますどうとったらいいのか分からない展開に唖然としてしまいました。
「悪童日記」を読んだときから感じていた・・ふたごのあまりの一体感。でも最後の最後まで、本当に二人だったのかそれとも・・。分からないですけれど。
いずれにせよ、ふたごも、周囲の人々も、著者の体験からくる喪失感や深い悲しみを背負っていたように思いました。

そして「昨日」。こちらは、「悪童日記」よりもさらに、著者のそういう体験を強く感じさせてくれました。やまさん、どう感じられましたか。
この小説が原作の「風の痛み」を昨年見たのですが、こちらもとても印象的な作品でした。

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Author:やまさん
 趣味はいろいろあるのですが、時間とお金の使い方が巧くいかない。
(時間があるときに限って、お金がなかったり)
映画鑑賞、読書(映画の原作を先に読むことも多い)
登山(ハードな山登りもこなすために日頃のトレーニングで汗をかく)
釣り(防波堤や浜での海釣り)
コンピュータのソフトを使い、書籍や雑誌、切り抜きの整理・・

 気軽に何でも書き込みして下さい(場所も気にしないでいいです)。

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