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年をまたいで2冊

12月30日(木)   「ベイツ教授の受難」 (ディビッド・ロッジ著)

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 主人公ベイツは言語学の元大学教授で、難聴のため早期退職し、ときおり、やはり難聴で認知症の父親の家を訪問している。ベイツが再婚した妻のフレッドは、自営業で成功し、会話もままならぬ夫は、妻の「付属品」のような存在だ。ベイツは女子学生アレックスの論文指導をすることになったが、彼女の色仕掛けにうんざりしてしまう。しかもテーマが「自殺の遺書」分析なので、なおさらだ。夫婦仲もますます冷えていき、何をやっても失敗ばかり……。そんな中、ベイツはポーランドへ講演旅行に出かけ、アウシュヴィッツを見学して衝撃をうける。ちょうどそのとき、妻からの電話で娘が産気づいたことを知らされる。そしてその直後、息子から祖父が倒れて入院したと連絡をもらう……。
 人生の盛りを越えた難聴の主人公ベイツ、老いて一人暮らしの父親、虚言癖のある女子学生など、一筋縄ではいかない登場人物たちが物語を盛り上げる。本書は、読者をおおいに笑わせつつ、「老い」「死」というテーマをしんみりと、かつ明るく描き、大御所ロッジ集大成の観がある。コミカルな本はあまり読むことがないのですが、テーマがテーマだけに身につまされたり、同情したり(確かに笑いもある)・・・、といろいろなことを考えさせられた作品でした。

 著者のディビッド・ロッジは、1935年ロンドン生まれ。「コミック・ノヴェル」の大家であり、世界中に多くの愛読者を持つ、英国を代表する作家。バーミンガム大学英文学名誉教授。

1月10日(月)    「アメリカの鳥」 (メアリー・マッカーシー著)

  usbird.jpg

 アメリカ人青年ピーターは、鳥や植物を愛す、ちょっと内気な19歳。パリ留学を前に母とふたり、ニューイングランドの小さな町を訪れる。4年前、母と暮らしたその地は、アメリカのよき伝統が残る、緑あふれる土地だった。しかし4年の間に自然は失われ、町はすっかり観光地化していた。母は怒り狂い、よきアメリカを取り戻すべくひとり闘う。そんな母と、アナキストだった父に育てられたピーターは、敬愛するカントの哲学に従い、「人を手段として利用してはならない」を行動原理として異国に旅立ってゆく。時代は北爆開始にはじまるベトナム戦争の拡大期。パリやローマで、ピーターは自身の反米主義に思い悩み、またイタリア系ユダヤ人を父にもつ自分のユダヤ性に常にこだわりながら、母国とヨーロッパの狭間で精神の成長を遂げてゆく。

 アメリカの作家。シアトル生まれ。ヴァッサー・カレッジ卒業。生涯に四度結婚。エドマンド・ウィルソンは二度目の夫。ウィルソン夏子はウィルソンとの間にできた息子の妻で、マッカーシーの評伝を書いている。代表作は性描写が話題となり、ミリオンセラーになった『グループ』。

 よく理解できないタイトルと中身。あんな若者がいる!何かを暗示してるのは確かだが・・・。主人公のピーター・リーヴァイという人間に魅力を感じないまま読み進んでいった気がする。いろんな体験とどこで学んだか分からない膨大な知識(思想)などが19才で身につくはずがないと思ったからか。逆に、主人公が魅力的に映った人にとっては満足な作品となったことと思う。


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Author:やまさん
 趣味はいろいろあるのですが、時間とお金の使い方が巧くいかない。
(時間があるときに限って、お金がなかったり)
映画鑑賞、読書(映画の原作を先に読むことも多い)
登山(ハードな山登りもこなすために日頃のトレーニングで汗をかく)
釣り(防波堤や浜での海釣り)
コンピュータのソフトを使い、書籍や雑誌、切り抜きの整理・・

 気軽に何でも書き込みして下さい(場所も気にしないでいいです)。

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