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パニョルの世界その1 本

 今回は91年に文庫本になったものを読むつもりでしたがどこの図書館にもなく、古い版で読むことにしました。画像はみな同じなのですが、スキャナーで取り込みました。


3月3日(木)      「少年時代1 父の大手柄」

    pagnol1.jpg

  夏休みを、メルセーユ近くの山村の貸別荘で、両親や弟、伯母さん夫婦と過ごした少年の日の、楽しかった毎日の生活をイメージ豊かに、また、明るくユーモラスに、活き活きと描きながら、初めての狩に出る父に、なんとしても成功させたい、伯父さんに勝たせたいと願い、そして、事実「大手柄(グロワール)」を立てさせるまでの経緯を中心とした話です。
 
3月5日(土)    「少年時代2 母のお屋敷」

    pagnol2.jpg

 前半:作者の9歳から10歳にかけて頃である。隣の農家の、純真で、野育ちの、そして作者よりも1歳年下の少年リリとの、丘や山を駆けめぐっての「冒険」に明け暮れする楽しい夏休みの毎日と、当然ながらやってくるその自由な日々の終わりに対する幼い主人公の、絶望的な反抗その挫折が描かれる。

 後半:その悲しみをみかねた母の配慮もあって、毎週毎の別荘=山小屋通いをするようになるが、そのために一人の無知で残忍な人間の心ない振舞のために、一家を見舞う屈辱の悲劇が描かれる。

 タイトルの「母のお屋敷(シャトー)」の由来について
 体の弱い妻や幼い子供たちをつれ、多すぎる荷物を分かち合い、あまりにも遠い道を行かねばならぬことから、「父」は、かつての教え子で、今は運河の点検係をしている青年のすすめるままに。その公用の鍵を借り、運河沿いに隣接している四つの広大な屋敷の中を通り抜けるという「近道」を選んでしまう。最後の第四の屋敷こそ、一家にとって、特に「母」にとっての「恐怖のお城」となる。
 後年、名をなし、財を得た作者が、それと知らずに買った「お城」こそ、この屋敷であり、この忘れ得ぬ事件の五年後(作者十五歳)に、若くして、はかなく世を去った最愛の「母」に、作者が捧げることになる「母のお屋敷」なのです。


 3月10日(水)    「少年時代3 秘めごとの季節」

    pagnol3.jpg

小学校の最終学年から、リセの第1学年の終わりまでが回想されている。パニョルの11歳から12歳にかけての時期であり、原書の副題『子供時代の思い出(アンファンス)』の「子供時代」が、ま季節をさに終わろうとする時期に相当する。
前半:自覚しない思春期の入口に立っているマルセルを最初に見舞い、彼をそのなかに溺れこませ、友(純真、誠実、こよなく愛すべき少年リリ)を裏切らせ、野山を捨てさせるのも、1歳年上の、コケティッシュな美少女イザベルとの「初恋」の様子。
後半:めでたくマルセーユのリセに入ったマルセルが、なにもかもがそれまでの生活とは異質な新しさにあふれている。仲間の生徒たちと同様に、肉親にも知らせない自分だけの生活を持ち始める姿が描かれる。仲間に己の「個性」を示すための、金持ちで、我が儘な少年との決闘が、結果として意外な勝利とその栄光が対をなして描かれる。

 第1巻、第2巻が、いずれも『わが肉親の思い出』に捧げられていたのに対して、この第3巻は『わが息子フレデリックに』捧げられている。『フレデリック』は、パニョルが50歳を越してもうけた一番末の男の子であり、第3巻執筆当時のフレデリックは、まさに、この巻での『マルセル』の季節を迎えようとしている年齢であったと思われる。

 
 以上の内容の大部分は、本のあとがきに注目すべきことをまとめてみました。それまで気付かなかったことなど、パニョルの世界を楽しみました。

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Author:やまさん
 趣味はいろいろあるのですが、時間とお金の使い方が巧くいかない。
(時間があるときに限って、お金がなかったり)
映画鑑賞、読書(映画の原作を先に読むことも多い)
登山(ハードな山登りもこなすために日頃のトレーニングで汗をかく)
釣り(防波堤や浜での海釣り)
コンピュータのソフトを使い、書籍や雑誌、切り抜きの整理・・

 気軽に何でも書き込みして下さい(場所も気にしないでいいです)。

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