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アフガンを考える

1月11日(日)     「君のためなら千回でも」

 1978年冬、アフガニスタンの首都カブール。12歳のアミールは、ハザラ人の親友ハッサンと仲良く遊ぶ日々を送っていた。アミールは父ババと共に恵まれた生活を送っており、ハッサンは父アリと共にアミールの家で召使いとして働いていた。
 恒例の凧合戦の日、子供たちは二人一組で糸巻きと糸の操作を分担して、巧みに糸を操り他の凧の糸を切るのを競っていた。街中の人々が勝敗に熱狂するこの凧揚げで、アミールとハッサンは見事優勝する。しかし、凧を拾いに行ったハッサンは、日頃からハザラ人のハッサンを嫌っているパシュトゥーン人のアセフたちに襲われてしまう。ハッサンを探しに行ったアミールはその現場を目撃するが、何もできずその場を去ってしまう。それを機に二人の間には距離ができたまま、1979年にソ連によるアフガニスタン侵攻が始まり、アミールは父と共にアメリカへと亡命する。
 2000年、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコ。アミールと妻ソラヤのもとに、アミールの初めての本が出版社から届く。そこへ電話がかかり、アミールはパキスタンにいるラヒム・ハーンを訪れ、パキスタンからタリバン独裁政権下の故郷へ向かうことになる。
 原作(=右の画像)の脚本をデイヴィッド・ベニオフ (=「25時」を書いた作家)、サム・メンデスが製作総指揮、マーク・フォースター監督により映画化される。
中々いい映画でした。是非見てほしい作品です。原作も注文しました。(ハヤカワepi文庫)

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 関連して朝日新聞(1月8日)に、<アフガンを読む>人々の姿に近づきたいという記事と本3冊も紹介しておきます。

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 オバマ次期米大統領が、兵力増派の方針を明らかにしたアフガニスタン戦線の行方は日本にも影響が大きい。欧米では、男性優位の社会から抑圧を受ける、アフガニスタンの女性を描いた、男性作家による小説が目立っている。
 11月に決まったフランスの権威ある文学賞・ゴンクール賞は、元アフガン難民作家が夫や社会から抑圧される女性を描いた小説「シンゲ・サブール 忍耐の石」だった。
 一方、米国ではカーレド・ホッセイニ 『千の輝く太陽』 (土屋政雄訳、早川書房)が07~08年に大ベストセラーになっている。アフガンの激動の歴史、とりわけ30年近く続く戦乱に運命がかえられ、夫や社会の暴力に苦しむ女性2人の魂の交流と、自由を求める行動を描く。
 65年にカブールで生まれたホッセイニは父親が外交官。15歳で家族と米国に亡命し、医師になった。03年、初めての小説 『君のためなら千回でも』 (佐藤耕士訳、早川書房)で、伝統的なたこ揚げ遊びをする少年たちの友情と裏切り、成長してからの贖罪を描いてベストセラーになり、映画化もされた。
 2作とも、シルクロードの十字路としてパシュトウン、タジク、ウズベク、ハザラなどの多民族の歴史や豊かな文化、軍閥の対立なども巧みに織りこんだ。しかし、読後、もどかしさがある。アフガンの伝統社会やタリバーンの、女性への抑圧や暴力はひどい。しかし、それが現在のアフガン戦争で、米国や多国籍軍の側からの視線に転化されそうな危うさを感じるのだ。
 フランスで女性名で活動しているアルジェリア系作家ヤスミナ・カドラの、タリバーンの恐怖政治が2組の夫婦を追いつめていく 『カブールの燕たち』 (香川由利子訳、早川書房)を読んだ時にも、同じことを感じた。
 別の視点があるのは、現地で医療活動した女性産婦人科医の体験談である梶原容子 『アフガニスタン母子診療所』 (白水社)。性体験の有無を診断してもらいにきた少女に、事実と違う診断をする話がでてくる。処女でないと、名誉を守るために、少女は父親や婚約者に殺されてしまう。そんな、想像を超える文化の違いの話が続く。
 屋外では全身をブルカで覆う女性たちも、女同士では下ネタ乱発でおしゃべりする。男女問わず現地スタッフは、出産を助けるため、機転を働かす。そのたくましさは魅力的で、印象は明るい。
 しかしながら、現地に危険が及ばないように、地名やスタッフの名前だけでなく、著者自身の名前も変えてあると断った「あとがき」に、過酷な現実がむきだしになる。
 いま「アフガニスタン」を読むことは、どうやら単純にはいかないが、それでも、小説やノンフィクションを通して、人々の姿や生活に少しは近づきたい。(由里幸子)

この記事へのコメント

映画のこと - やまさん - 2009年01月28日 20:06:12

 ポルカさん、映画良かったみたいで嬉しいです。
>2001年の夏、友人のラヒム・ハーンが、パキスタンから電話してきた
てっきり同じくらいの年齢と思っていました・・・「007慰めの報酬」はパスします!

 「チェ 28歳の革命」「チェ 39歳 別れの手紙」は、「モーターサイクル・ダイアリーズ」と較べるとどうなのでしょう?
ソダーバーグ監督は「彼を銅像にしないよう」務めた(=朝日新聞1・11)とありました。

 映画は「ぼくの大切なともだち」、「ある愛の風景」、「アフター・ウェディング」を観ました。近いうちに、「悲しみが乾くまで」を観る予定です。
感想をまとめるのに時間がかかりそうです。

本のこと - やまさん - 2009年01月28日 19:45:34

 瞳さん、書き込みありがとうございます。
「君のためなら千回でも」は、<償いの旅>に出てからが原作が詳しく、しかも大変な様子がうかがえます。
同じ作家の「千の輝く太陽」を予約しました。

 ダニエル・キースの作品は昔よく読みました。「アルジャーノンに花束を」も興味深かった。映画化作品「まごころを君に」も観ました。そういえば、アルジャーノンはネズミの名前でしたよね?!
 「くらやみの速さはどれくらい」も図書館にあることを確認しました。

 「ヴィーナス」も観ました。ピーター・オトゥールとタイトルで観たのですが、ちょっとがっかりでした。

 本は、「メモリー・キーパーの娘」と「みんな、同じ屋根の下」を別の図書館から借りることができました。上の本2冊、そして「昏き目の暗殺者」(マーガレット・アトウッド著)、「航路」(コニー・ウィルス著)が控えてます。

No title - ポルカ - 2009年01月28日 17:14:01

やまさん、こんにちは~。
私も「君のためなら千回でも」を観ました。
エキサイティングな凧あげのシーン、肩を組んだ楽しそうな二人の姿がわすれられません。
アミールの父親の期待に応えられない複雑な気持ちが痛々しかったです。そしてハッサンも・・・子どもたちが悲しい目に遭うのは切ないですね。そしてラストは涙でした。いい映画をお薦めいただきありがとうございました。
映画館では「チェ~」が観たかったのですが、微妙です><「007慰めの報酬」もマーク・フォスター監督ですね、大きなスクリーンで観たいです♪

アフガン - 瞳 - 2009年01月27日 17:46:50

やまさん、こんにちは。
地味映画でお薦めいただいた「君のためなら千回でも」鑑賞しました。
私もやはり「つぐない」を思い出しました。
子どもの時の心無い罪・・・でもそれを償うためには(映画では)それほどの長さのシーンではありませんでしたが、命の危険と長い時間が必要だったでしょうね。
DVDの特典の原作者の方のお話も興味深かったです。
原作、私も読んでみたいと思います。

本は21世紀版「アルジャーノンに花束を」といわれる「くらやみの速さはどれくらい」を読みました。
自閉症者ルゥのこまやかで繊細な感性がとても印象的でした。

次は、図書館から連絡が来たのでやっと「コレラの時代の愛」が読めます~。

映画はピーター・オトゥールの「ヴィーナス」を見ましたよ。
老齢の役者が若い娘の中に見る輝き!!っていっても・・その若い女の子がとっても今風で品がないのに最初はビックリしたんですけど・・。
「いい年をして若い女の子に熱を上げるなんてみっともない!!」と絶対言われそうなお話なんですけど、オトゥールが演じると品がありますね~(笑)
バネッサ・レッドクローブとの夫婦のシーンも切ない味がありました。

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 趣味はいろいろあるのですが、時間とお金の使い方が巧くいかない。
(時間があるときに限って、お金がなかったり)
映画鑑賞、読書(映画の原作を先に読むことも多い)
登山(ハードな山登りもこなすために日頃のトレーニングで汗をかく)
釣り(防波堤や浜での海釣り)
コンピュータのソフトを使い、書籍や雑誌、切り抜きの整理・・

 気軽に何でも書き込みして下さい(場所も気にしないでいいです)。

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